検診・健康お役立ち情報

毎日ドクター 健康かわら版 2月号

― GI値(グリセミック インデックス) とは ―

毎日ドクター理事長
山田 正樹

GI値(グリセミック インデックス)とは
食べ物の中に含まれている糖質は小腸から吸収されて血糖となります。
血糖は膵臓から分泌されるインスリンホルモンによって全身の組織に取り込まれてエネルギーとして利用されます。
食事の度に血糖は穏やかに上昇して穏やかに低下します。ところが糖質を多く摂取し過ぎると急激に血糖が上昇して血糖値スパイクをおこします。血糖値スパイクがおきると動脈硬化が進行して高血圧、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高まります。
詳しくは先月の健康トピックスを参照してください。
食後の穏やかな血糖上昇を目指すために考えられた指標がGI値(グリセミック インデックス)です。ブドウ糖50gを摂取した後の血糖上昇(血糖上昇曲線の面積)を100とした場合、食品に含まれる糖質が50gになるまで摂取した後の血糖上昇(血糖上昇曲線の面積)を数値化したものです。55以下が低GI値食品、70以上が高GI値食品に分類されます。
白米を軽めに茶碗1膳でGI値72、厚切り(4枚切り)食パン1枚でGI値71となります。
GI値が低い食品ほど食後の血糖上昇は穏やかになります。

食品のGI値(グリセミック インデックス)分類
代表的な食品のGI値です。参考にしてください。

低GI値食品 そば 大豆 乳製品 ヨーグルト ナッツ アーモンド ゆで卵 ところてん

中GI値食品 パスタ うどん 玄米 雑穀米 ライ麦パン 全粒粉パン サツマイモ

高GI値食品 白米 精製パン クロワッサン ジャガイモ かぼちゃ 柿 大福 せんべい

米や小麦は精製されていないものが低GI値食品になります。
玄米と白米では糖質量は同じですが玄米には表皮や胚芽など繊維質が多く含まれているため血糖上昇は穏やかになります。
全粒粉パンと精製パンも糖質量は同じですが全粒粉パンは表皮、小麦ふすま、胚芽などの繊維質を多く含んでいるため血糖上昇は穏やかになります。同じ糖質量でも含有繊維質によりGI値は変わります。
糖質過多=高GI値ではありません。糖質の多い食品は繊維質の多い食品と一緒に摂取することで食後の血糖上昇を穏やかにすることができます。

健康につながる食事の摂り方

①糖質の多い食品の食べ過ぎ、大盛り、早食いは控えましょう。

②GI値を参考にして多品目の食品を食べましょう。

③繊維質の多い野菜、大豆、キノコ、海藻などを先に食べましょう。

④魚や肉はGI値の対象にはなりません。脂やカロリーに注意しましょう。

⑤菓子パンや間食が食事の代わりにならないようにしましょう。