検診・健康お役立ち情報

毎日ドクタ- 健康かわら版 3月号

PM2.5(微小粒子状物質)と黄砂について

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■PM2.5(Particulate Matter 微小粒子状物質)とは
PM2.5とは大気中に浮遊する大きさが2.5μm(マイクロメ-トル)以下の非常に小さな粒子のことです。1μmは1mmの千分の1の大きさです。イメ-ジとしては人の髪毛の太さ1/30程度の大きさです。

■PM2.5の発生メカニズム
PM2.5は物の燃焼により直接排出される場合(一次生成)と、大気中で化学反応により生成される場合(二次生成)があります。
一次生成・・・石炭やコ-クスの燃焼煤煙、砕石場の粉塵、火山の噴煙など
二次生成・・・自動車の排気ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)   
       などが大気中で光やオゾンと反応して生成

■PM2.5と黄砂現象
黄砂現象とはアジア内陸部の砂漠や乾燥地帯から強風により巻き上げられた土壌が偏西風に乗って飛来する現象です。砂漠地帯の増大や大規模な森林伐採などにより黄砂現象は年々増えています。そして巻き上がった黄砂が偏西風に乗り中国大陸上空を通過する際に石炭やコ-クスの燃焼煤煙、自動車の排気ガスから発生したPM2.5が黄砂の表面に付着します。

■PM2.5が健康に及ぼす影響と環境基準
黄砂は10μmの大きさで鼻、咽頭粘膜、上気道に到達してアレルギ-、炎症反応をおこします。PM2.5はさらに肺の奥深くまで到達して喘息、肺炎、呼吸機能低下(慢性閉塞性肺疾患)をおこします。小児や高齢者では重篤な肺炎をおこすこともあります。
PM2.5については1年平均値15μg/㎥以下、1日平均値35μg/㎥以下という環境基準が設定されています。各都道府県は1日の中で早い時間帯に1時間値85μg/㎥を超えた場合、屋外での運動はひかえるように注意喚起を発令しています。

■PM2.5と喫煙の関係
タバコの煙は発がん性の高いニコチン代謝産物、タ-ル、ベンツピレン、アミン類などを含んだPM2.5そのものです。特にフィルタ-を介せず拡がる副流煙は危険です。喫煙所や喫煙可能な飲食店では一時的にPM2.5が300~500μg/㎥以上になることが知られています。すべての人の健康をめざして禁煙をしましょう。