医療トピックス トピックス
毎日ドクター 健康かわら版 9月号 2019.08.29
一般財団法人 毎日ドクター

― 冷房病(エアコン病)に注意しましょう ―

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■冷房病(エアコン病)とは

夏季に冷房を使用し過ぎて体温調節機能を掌る自律神経に失調をきたした状態を総称して冷房病(エアコン病)といいます。自律神経の働きは人体の生命維持に必須で我々が様々な環境に適応できるように働いています。暑い環境下では血管を拡張させて放熱をおこない体表温度を下げようとします。逆に寒い環境下では血管を収縮させて熱を逃がさないようにして体表温度の低下を防ぎます。ところが暑い屋外と冷房の効いた屋内を頻繁に出入りしたり、冷房の効いた屋内に長時間滞在し続けると自律神経の働きに失調をきたすようになり冷房病(エアコン病)といわれる様々な症状が出現してきます。

■冷房病(エアコン病)の症状

①頭痛
発熱を伴わない頭部全体の頭痛が多く見られます。長時間冷房の効いたオフィスで仕事をしていると頭部の血管が収縮して血管周囲の神経が刺激を受けて頭痛が発症します。

②手足の冷感
長時間冷房の効いた環境に居ると手足の末梢血管が収縮して血行が悪くなります。またデスクワ-クで座位が続くと更に手足の血行が悪くなり手足の冷感が強くなります。

③倦怠感
暑い屋外から冷房の効いた屋内に入ると冷風のあたる露出した体表面(顔面、頚部、手足)の血管が収縮して次に体幹(衣服の下)の血管が収縮してきます。この血管収縮の時間差により全身の血行動態がアンバランスとなり倦怠感が出現します。また屋外と屋内の出入りを頻繁におこなうと血管の収縮と拡張のリズムが乱れて倦怠感が増大します。

④吐き気 食欲不振 下痢
長時間冷房の効いた環境に居て、自律神経により血管が収縮した状態になると胃腸の血流も低下して消化機能や蠕動機能が悪くなります。また冷たい飲み物や食べ物は胃腸粘膜の血流低下をおこし消化器症状に拍車がかかります。

■冷房病(エアコン病)の予防 対策

冷房の効いた屋内では薄手の上着、ひざ掛けが有効です。冷風が直接あたらないように工夫しましょう。長時間の座位は避けて時々足踏みや体操をして血流改善をしましょう。冷たい飲み物や食べ物は控えましょう。入浴して発汗作用を刺激すると自律神経失調が改善します。就寝中のエアコンは設定温度に注意しましょう。靴下を履いて寝ると末梢血管の収縮が予防されて冷房病(エアコン病)の軽減に効果があります。

 
毎日ドクター 健康かわら版 8月号 2019.08.02
一般財団法人 毎日ドクター

― 夏バテを予防する食材(成分) ―

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

暑中お見舞い申しあげます。今回は夏バテを予防する食材、薬味をご紹介します。

☆1 豚肉、枝豆、鰻などに含まれるビタミンB1は糖質をエネルギ-に変換する作用があり、エネルギ-代謝を増大させ新陳代謝を促進させ疲労回復に役立ちます。

☆2 ニンニク、ニラ、ネギなどに含まれるアリシンは薬味として上手に利用することによりビタミンB1の吸収率を高めます。また抗酸化作用や血栓予防効果、殺菌作用も認められます。

☆3 モズク、メカブなどに含まれるヌルヌル成分のフコダインやオクラに含まれるネバネバ成分のムチンは胃粘膜を修復して胃もたれを予防します。

☆4 梅干し、酢などに含まれるクエン酸は肝臓のクエン酸回路を円滑にして、エネルギ-代謝促進や疲労物質分解を促進します。また唾液の分泌や消化酵素の分泌を促進したり、食中毒を予防する殺菌効果があります。

☆5 唐辛子等に含まれるカプサイシンは中枢神経を刺激して発汗作用や新陳代謝を高めます。また胃酸の分泌を促進して消化管の蠕動運動を亢進させます。

☆6 貝、チーズなどに含まれる亜鉛は夏バテにより偏食傾向になると欠乏する微量ミネラルです。亜鉛が欠乏すると味覚障害がおこり、何を食べても美味しく感じなくなります。症状がみられる時は耳鼻科受診をおすすめいたします。

☆7 トマト、スイカなどに含まれるリコピンは夏の紫外線により皮膚に大量に発生する活性酸素を除去する効果があり、皮膚のトラブルを予防します。活性酸素は細胞の老化を早めガンの発症リスクを高めます。

☆8 ニンジン、赤ピ-マンなどの緑黄色野菜に含まれるカロテンは強力な抗酸化作用により細胞の加齢現象を予防します。

☆9 茗荷に含まれる香り成分のアルファピネンは自律神経を整えて、消化運動を促進します。

 
毎日ドクター 健康かわら版 7月号 2019.06.28
一般財団法人 毎日ドクター

― 食中毒を予防しましょう ―

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

食中毒発生の状況

高温多湿の夏は食中毒が増大します。食中毒は毎年2000件以上発生しており患者数は3万人~5万人にのぼります。
細菌性、ウイルス性、自然毒性などに分類されますが夏は細菌性食中毒が急増します。発生場所は飲食店(60%)、家庭(15%)、ホテル・旅館(7%)、仕出し屋(6%)、学校(2%)、その他(10%)となっています。

代表的な細菌性食中毒の特徴

①カンピロバクタ-菌
細菌性食中毒の中で最も多く発生しています。牛、豚、鳥などの腸管に感染しています。低温、湿潤の環境下で長生きしますので冷蔵庫の過信は禁物です。加熱調理には弱い菌です。潜伏期が2日~5日と長いので原因となる食べ物の特定は中々困難です。腹痛、下痢、発熱、頭痛がみられます。

②腸管出血性大腸菌 O群‐157
牛の腸に生息している細菌です。加熱調理を原則として肉、内臓の生食はやめましょう。感染すると2日前後で激しい腹痛、下痢、血便がおこります。重症型の食中毒となり乳幼児や高齢者では死亡例もみられます。

③サルモネラ菌
鶏卵、鶏肉から発生します。家庭での食品保存、消費期限を守ることが大切です。

④腸炎ビブリオ
夏季の魚介類から発生します。調理器具から他の食品に感染することもありますので魚用、肉用、野菜用と調理器具を使い分けることも有効です。

⑤黄色ブドウ球菌
おにぎり、寿司、おつくりなどから発生します。調理人の指に付着している細菌が食品に移行して食品表面で増殖、毒素を産生します。潜伏期間は1時間~5時間と短く、耐熱性毒素のため加熱調理では予防できません。調理人の徹底した手洗いが大切です。

■食中毒予防の3原則

①食中毒菌を付けない!
入念な手洗い、調理器具の洗浄と使い分けが大切。漂白除菌を徹底すること。

②食中毒菌を増やさない!
食材購入後は速やかに帰宅して冷蔵庫に収納。また冷蔵庫に詰め込み過ぎないこと。

③食中毒菌をやっつける!
加熱調理を基本。肉、内臓の生食はやめる。ワサビ、梅干などの薬味を上手に活用。

■医療機関で診察を

腹痛、下痢、嘔吐、発熱などがみられたら直ちに医療機関を受診しましょう!!!

 
毎日ドクター 健康かわら版 6月号 2019.06.05
一般財団法人 毎日ドクター

― 梅雨入りから初夏の熱中症対策―

毎日ドクタ-理事長
山田正樹

■通勤電車内 室内での軽症熱中症に注意しましょう

5月下旬から6月になると徐々に気温、湿度が上昇してきて、やがて梅雨入りとなり大変不快な季節をむかえます。
私たちの体は気温の上昇にともなう体表温度の上昇を防ぐために自律神経が働いて血管を拡張させて体温を放出しようとします。
また、発汗作用(不感蒸泄:汗腺から蒸発していく汗)によりその気化熱で体表温度を調節しています。
1日中座りっぱなしの仕事の方、日頃あまり運動をされない方は全身の血流が停滞傾向となり代謝が悪くなっています。
そのため自律神経による血管拡張作用がスム-ズに働かなくなり、放熱反応も低下して体表温度が下がらなくなります。
加えて湿度の上昇により発汗しにくい状況となっているため、満員の通勤電車や風通しの悪い室内では体表温度が下がらず軽症の熱中症をおこしやすくなります。
予防として座りっぱなしで仕事をせず立ったり座ったり会社内でよく動くこと、普段から運動をして汗をかきやすいからだにしておくこと、シャワ-だけではなく短時間で良いので湯船につかって全身に水圧を加えることなどがおすすめです。

 

■熱中症の症状

軽症:高温、多湿の不快な環境により血管の反射が不良となり、立ちくらみ、めまい、ほてり、頭痛がおきます。
発汗作用の低下により体表温度の上昇がみられます。

中等症:水分摂取不足により脱水症状が加わると筋力低下、頻脈、血圧低下、けいれん、失神などがみられます。
中等症は点滴治療が必要です。

重症:脳の視床下部にある体温調節中枢が機能しなくなり、40度以上の発熱、昏睡、ショック症状をおこします。
重症は救急車による救急搬送が必要となります。

 

■熱中症対策

①気温の上昇や湿度の上昇に徐々に慣れていくために毎日20分程歩きましょう。ストレッチや軽めのダンベルなども有効です。発汗をおこなう汗腺の代謝が良くなると汗の出やすい体になり、気化熱により体表温度が下がり快適に過ごせるようになります。
②口渇を感じる前に、こまめな水分補給をしましょう。
③団扇や扇子で体表温度を下げましょう。
④帽子や日傘で直射日光を避けましょう。
⑤首回りや脇の通気性の良い服装をしましょう。
⑤大量の発汗時はスポ-ツドリンクを利用しましょう。適度な塩分も有効です。
⑥エアコン、扇風機などを積極的に上手に活用しましょう。

 
毎日ドクター 健康かわら版 5月号 2019.04.25
一般財団法人 毎日ドクター

― 渇いてからでは遅い!脱水症を予防しましょう!!―

毎日ドクタ-理事長
山田正樹

【脱水症の原因】

私たちのからだは体重の60パ-セントが体液で占められています。体重60㎏の成人の場合、体液は36㎏分にあたります。
体液には血液、リンパ液、細胞内液などがあり生命の維持に不可欠な酸素の運搬、代謝、体温調節などを担っています。
普段の生活では汗、排尿、呼気中の水分などにより1日で1500~2000mlの体液が失われています。
失った体液量が適切に補給されなかった場合は脱水症が起こってきます。

【脱水症の分類】

厚生労働省は脱水症予防のため「健康のために水を飲もう」推進運動を行っています。その資料から引用しますと

水分を5パ-セント失うと : 脱水症状や熱中症などの症状が現れます。
水分を10パ-セント失うと: 筋肉のけいれん、循環不全が起こります。
水分を20パ-セント失うと: 死に至ります。

と解説しています。

体重60㎏で体液バランスが36㎏の成人が5パ-セントの体液=1.8㎏分の体液を喪失した場合、適切な水分補給がないと脱水症が起こります。
食事を抜いたり水分補給が足らなかったりスポ-ツで大汗をかいたり入浴やサウナで大量発汗をすると瞬時に大量の体液喪失が起こりますので水分補給をしましょう。

【脱水症の症状】

初期症状として発汗低下、皮膚の乾燥が起こります。次いで自覚症状として口渇、倦怠感、微熱、立ちくらみなどが起こります。進行すると筋力低下、不整脈、血圧低下、意識障害が起きてきます。

【脱水症の予防・対策】

  1. 夏だけではなく日頃から水分をこまめに補給しましょう。
  2. 口が渇いてからではなく体液喪失量を予測して適切に水分を補給しましょう。
  3. 1日の水分補給量は1500ml以上を目標としましょう。
  4. コップ1杯程度(200ml程度)を1日に8回くらいに分けて飲みましょう。
  5. アルコ-ル、コ-ヒ-は利尿作用で排尿が多くなるので水分補給にはなりません。
  6. 大汗をかいたときはスポ-ツドリンクも利用しましょう。(但し糖分に注意しましょう)
  7. 夜間の脱水症を防ぐため枕元にペットボトルを用意しましょう。
  8. 頻回の下痢症状は脱水症の原因となります。点滴治療が必要な場合もあります。
 
毎日ドクター 健康かわら版 4月号 2019.03.26
一般財団法人 毎日ドクター

― 新年度を迎えるワ-カ-の皆様へのメンタルアドバイス ―

毎日ドクタ-理事長
山田正樹

【新年度を迎えるにあたって】

2019年4月は新元号が発表となりワ-カ-の皆様は気持ち新たに新年度を迎えられることと思います。
職場異動をされた方々や復職をされる方々は一抹の不安を抱え、また新入社員の方々は期待と緊張の中で落ち着かない日々を送っておられるかも知れません。今回は新年度を迎えるワ-カ-の皆様が気持ち良くコンスタントに仕事に臨めるようにメンタル面のアドバイスとテクニックをお話しいたします。

【円滑なコミュニケ-ションは自分からの挨拶が大切】

自分から先に挨拶をすることによってコミュニケ-ションは良くなります。上司から挨拶すれば話しやすい上司として職場環境が良くなり、新人から挨拶すれば高感度は上がり支えてくれる仲間が増えていきます。

【仕事はノ-ヒットノ-ランを目指さず先発投手の責任を果たすことから】

全ての仕事に全力投球すると体も心も破綻します。いい加減な仕事はご法度ですが自分自身の体調を把握して全力投球の日、打たせてアウトをかせぐ日、最低限5回1/3を投げきる日と使い分けて365日をコンスタントに乗り切りましょう。
仕事の習熟度には個人差がありますので確実な右肩上がり、スモ-ルステップアップを目指しましょう。

【始動を早く 時間に余裕を持つ】

始動を早くして時間に余裕が出ると行動や考え方にゆとりが生まれます。選択肢が増えて重要度の順列も見えてきます。

【何事にも過敏にならない】

余裕がなくイライラしてくると全ての事に対してピリピリして背中から『話かけるなオ-ラ』が出てきます。
周囲は話しかけづらくなり結局孤立してしまいます。過敏な気持ちで生活していると不整脈、高血圧、胃腸障害等もおきてきます。
最近、過敏になっていないか振り返って見ましょう。もし陥っていたら深呼吸をしてリセットしましょう。

【マインドフルネス瞑想呼吸とデフォルトモ-ドネットワ-ク】

仕事に埋没せずメリハリを付けるテクニックとしてマインドフルネス瞑想呼吸が注目されています。
鼻からゆっくり息を吸って、その2倍のゆっくりで口から息を吐きます。深呼吸しているときは力を抜き、息を吸っている、吐いていることのみに集中します。3分程で渋滞していた脳の神経回路がいったんリセットされ集中力が蘇ります。

デフォルトモ-ドネットワ-クとは湯船につかって何も考えずに「ふ~」と声を出した時の状態です。
脳細胞は局所的な興奮はなく特定領域が穏やかに連携した状態になっています。車で例えるとアイドリングの状態です。
余分な負担はなくアクセルを踏めば瞬時に走り出す待機状態です。1日の中で何も考えずに、ただ「ボ-」とする時間を時々つくってみましょう。スッキリして良いアイディアや閃きが生まれるかも知れません。

 
毎日ドクター 健康かわら版 3月号 2019.02.25
一般財団法人 毎日ドクター

― 2019年 花粉症情報 ―

毎日ドクタ-理事長
山田正樹

 【スギ花粉・ヒノキ花粉の飛散時期】

愛知県ではスギ花粉は2月18日より本格的に飛散を開始しています。
3月上旬~中旬でピ-クとなります。ヒノキ花粉は4月上旬ごろ飛散がみられ、4月中旬~下旬にピ-クとなります。

【スギ花粉・ヒノキ花粉の飛散量】

花粉の飛散量は前年夏の気温、日照時間、降水量に左右されます。東海地方は昨年猛暑でしたので今年の飛散量はスギ花粉もヒノキ花粉も昨年と比べて微増する予想です。例年の平均値と比べても微増と予想されます。

【花粉症対策】

①天気予報の花粉情報を参考にしましょう。急に気温が上がる日、風の強い日、雨が降った翌日は飛散量が増大します。布団や洗濯物は部屋干しにしましょう。

②花粉症用マスクやメガネで侵入する花粉を減らしましょう。

③オフィスや自宅に花粉を持ち込まないようにするため入室前や帰宅時に衣類をよく拂いましょう。空気清浄器を活用しましょう。

④午前10時から午後4時までの間は花粉が多く飛散しますので屋外活動の時間帯を工夫しましょう。

⑤花粉症は眼・鼻・咽頭粘膜の過敏なアレルギ-反応です。眼科、耳鼻科咽喉科、内科で坑アレルギ-薬(点眼、点鼻、内服)の相談をしましょう。

⑥花粉症により鼻閉をおこすと夜間に開口呼吸となり咽頭炎、上気道炎をおこしやすくなります。また、気管支ぜんそくや副鼻腔炎の既往がある方は花粉症により増悪することがあります。早目に医療機関を受診して対策を相談しましょう。

⑦花粉症が引き金となり免疫反応の誤作動、過敏過大反応が起きやすくなります。のんびりリズムで生活しましょう。

 
毎日ドクター 健康かわら版 2月号 2019.01.31
一般財団法人 毎日ドクター

― GI値(グリセミック インデックス) とは ―

毎日ドクター理事長
山田 正樹

GI値(グリセミック インデックス)とは
食べ物の中に含まれている糖質は小腸から吸収されて血糖となります。
血糖は膵臓から分泌されるインスリンホルモンによって全身の組織に取り込まれてエネルギーとして利用されます。
食事の度に血糖は穏やかに上昇して穏やかに低下します。ところが糖質を多く摂取し過ぎると急激に血糖が上昇して血糖値スパイクをおこします。血糖値スパイクがおきると動脈硬化が進行して高血圧、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高まります。
詳しくは先月の健康トピックスを参照してください。
食後の穏やかな血糖上昇を目指すために考えられた指標がGI値(グリセミック インデックス)です。ブドウ糖50gを摂取した後の血糖上昇(血糖上昇曲線の面積)を100とした場合、食品に含まれる糖質が50gになるまで摂取した後の血糖上昇(血糖上昇曲線の面積)を数値化したものです。55以下が低GI値食品、70以上が高GI値食品に分類されます。
白米を軽めに茶碗1膳でGI値72、厚切り(4枚切り)食パン1枚でGI値71となります。
GI値が低い食品ほど食後の血糖上昇は穏やかになります。

食品のGI値(グリセミック インデックス)分類
代表的な食品のGI値です。参考にしてください。

低GI値食品 そば 大豆 乳製品 ヨーグルト ナッツ アーモンド ゆで卵 ところてん

中GI値食品 パスタ うどん 玄米 雑穀米 ライ麦パン 全粒粉パン サツマイモ

高GI値食品 白米 精製パン クロワッサン ジャガイモ かぼちゃ 柿 大福 せんべい

米や小麦は精製されていないものが低GI値食品になります。
玄米と白米では糖質量は同じですが玄米には表皮や胚芽など繊維質が多く含まれているため血糖上昇は穏やかになります。
全粒粉パンと精製パンも糖質量は同じですが全粒粉パンは表皮、小麦ふすま、胚芽などの繊維質を多く含んでいるため血糖上昇は穏やかになります。同じ糖質量でも含有繊維質によりGI値は変わります。
糖質過多=高GI値ではありません。糖質の多い食品は繊維質の多い食品と一緒に摂取することで食後の血糖上昇を穏やかにすることができます。

健康につながる食事の摂り方

①糖質の多い食品の食べ過ぎ、大盛り、早食いは控えましょう。

②GI値を参考にして多品目の食品を食べましょう。

③繊維質の多い野菜、大豆、キノコ、海藻などを先に食べましょう。

④魚や肉はGI値の対象にはなりません。脂やカロリーに注意しましょう。

⑤菓子パンや間食が食事の代わりにならないようにしましょう。

 
毎日ドクター 健康かわら版 1月号 2018.12.26
一般財団法人 毎日ドクター

― 血糖値スパイクをおこさない食事を心がけましょう ―

毎日ドクター理事長・産業医
山田 正樹

血糖値スパイクとは
私達が毎日食べる食事には3大栄養素として糖質、脂質、たんぱく質があります。
食事により摂取された糖質は小腸から吸収され血液中の糖分(血糖)となります。
血糖は膵臓から分泌されるインスリンホルモンにより全身の筋肉細胞に摂りこまれてエネルギーとして燃焼します。空腹時血糖値100㎎/dlは食後1時間で120~130㎎/dlまで上昇して食後2時間で110㎎/dl以下となります。
食事の度にこの穏やかな血糖値の上下がみられます。しかし糖質を多く含んだ食品を大量に摂取したり、早食いをすると食後1時間で血糖値は140㎎/dl以上となります。
膵臓は高血糖状態を是正するために大量のインスリンホルモンを分泌するため今度は一気に血糖値が低下します。この急峻型の血糖値の乱高下を血糖値スパイクと呼んでいます。

血糖値スパイクが全身に及ぼす影響とは
①高血圧、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高まる
ラットを使った実験では血糖値が短時間に乱高下すると血管内に活性酸素が増加して血管内膜に炎症がおこることが証明されています。血管内膜に炎症が繰り返されますと修復するためにマクロファージが沈着して血管内腔は狭くなり血管壁は硬くなり、徐々に動脈硬化が進行していきます。その結果、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高まります。

②がん細胞が増殖するリスクが高まる
血糖値スパイクがおきる度に大量のインスリンホルモンが分泌されます。インスリンホルモンはがん細胞を刺激するため、がん細胞が増殖しやすくなります。

③膵臓が疲労して糖尿病予備軍から糖尿病に進行するリスクが高まる
血糖値スパイクが日常的に繰り返されますと膵臓が疲労してインスリンホルモンの分泌が低下していきます。その結果、血糖はエネルギーとして利用されにくくなり糖尿病予備軍から糖尿病へとすすんでいきます。

血糖値スパイクを予防しましょう
糖質を多く含む食品のどか食い、早食いを控えましょう。またベジタブルファーストの食べ方で食物繊維を先に摂ると、小腸からの糖質の吸収はゆっくりになります。朝食を抜くと昼食後の糖質吸収は高まりますので必ず朝食は食べましょう。セカンドミール効果と言って朝食で食物繊維の豊富な食品を食べると昼食後の血糖値上昇は穏やかになります。
食後は血糖を燃焼させるために体操、筋トレ、ぶらぶら散歩などがおすすめです。

 
毎日ドクター 健康かわら版 12月号 2018.11.28
一般財団法人 毎日ドクター

ロコモティブシンドロームを予防しましょう

毎日ドクター理事長・産業医
山田 正樹

■ロコモティブシンドロームとは
2007年に日本整形外科学会は「運動器の障害によって移動機能が低下した状態をロコモティブシンドロームとよび、進行すると自立した生活が阻害され、介護の必要が高まる」と提唱しました。全身の様々な筋肉の衰えにより、立つ、歩く、バランスを保つ筋力が低下すると日常生活に支障をきたし要介護のリスクが高まります。超高齢化社会を向かえた現在、生涯にわたり介護を必要としない自立した生活をめざしましょう。

■フレイル(虚弱)という概念
2014年に日本老年医学会はフレイル(虚弱)という概念を発表しました。
これは「加齢老化に伴い、健康な状態から⇒プレフレイル⇒フレイル⇒要介護に進行する。要介護から⇒フレイルには回復しないが、フレイルの状態から⇒プレフレイル⇒健康な状態への回復は可能である」というものです。
フレイルに進行していく要因として

①ロコモティブシンドローム(運動機能の低下)
②認知症(記憶障害)
③独居・老老介護(社会環境)

があげられます。

■ロコモティブシンドロームのチェック
ロコモティブシンドロームのチェック項目は

①片脚立ちで靴下がはけない
②家の中でつまずく
③階段を上がるのに手すりがいる
④家事が困難
⑤2㎏程度の買い物を持ち帰れない
⑥15分連続で歩けない
⑦横断歩道を青信号で渡りきれない

などです。
該当する項目があれば、将来ロコモティブシンドロームにならないように予防が必要です。

■ロコモティブシンドロームの予防
ロコモティブシンドロームを予防するためには筋肉重量を維持することが重要です。良質なたんぱく質(魚、鳥・豚・牛の脂身の少ない部分)をしっかり摂取して運動を継続しましょう。運動により鍛える筋肉には、歩くための筋肉(遅筋)とバランスを保ち転倒を防ぐ筋肉(速筋)があります。ウオーキングだけでは1年に1%ずつ筋肉重量は減少していきますので、ウオーキング+筋トレ、スクワット、太もも上げ等がおすすめです。筋トレは1㎏程度の軽めのダンベルやペットボトルを利用して過大な負荷は避けましょう。スクワットは屈むときに息を吐き、膝がつま先より前に出ないようにしてゆっくりおこないましょう。
太もも上げは転倒しないように何かにつかまって水平の高さまでゆっくり上げましょう。息をこらえて力を入れると血圧が上昇します。力を入れる時は息を吐きましょう。

 
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