医療トピックス トピックス
毎日ドクタ- 健康かわら版 4月号 2017.03.29
一般財団法人 毎日ドクター

VDT作業・VDT症候群について

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■VDT作業とは
VDT作業とはVisual Display Terminalsを用いた作業のことで、パソコンモニタ-やキ-ボ-ドを使用する作業のことです。VDT作業は以下のように分類されます。

①単純入力型:デ-タ、文書の入力業務
②拘束型:コ-ルセンタ-などの業務
③対話型:電子メ-ルのやり取り、編集、照会などの業務
④技術型:プログラミング、CAD業務(設計、製図)
⑤監視型:防犯、交通等の監視業務

上記①~⑤までの業務をそれぞれ1日に何時間就労するかによりVDT業務負担度が推定されます。毎日VDT業務に携わる方は健康診断の時にVDT健診も受けましょう。
VDT健診では視力、眼圧、眼底、角膜、近用視力(33㎝)などを精密検査します。

■VDT症候群とは
長時間のVDT業務により発症するさまざまな症状を総括してVDT症候群と呼びます。主な症状として眼精疲労、視力低下、ドライアイ、頸肩腕症候群、腰痛、イライラ感、不安焦燥感などがあげられます。

■VDT症候群の予防法

①VDT作業と他の作業を組み合わせて、1日を通して連続的なVDT作業にならないように工夫しましょう。

②連続的なVDT業務は1時間までを目安としましょう。

③連続的なVDT作業1時間の間に5分~10分程は画面から視線を外してリフレッシュしましょう。

④作業姿勢は椅子に深く腰を掛け背中を伸ばします。画面は40㎝以上離します。画面の上端は視線と同じか、やや見下ろすポジションにします。

⑤画面に不快なグレア(反射光、まぶしさ、照明)が写りこまないようにしましょう。

⑥作業環境は暗すぎず明るすぎない工夫をしましょう。

⑦VDT業務中に体操、ストレッチ、足踏み運動などを取り入れてリフレッシュしましょう。

⑧マウス操作は手首の関節のみで動かしていると関節炎をおこす場合がありますので上腕全体を動かすようなイメ-ジで操作しましょう。

⑨イライラ感、不安焦燥感を感じる時は一度離席して深呼吸や水分補給をしましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 3月号 2017.03.01
一般財団法人 毎日ドクター

PM2.5(微小粒子状物質)と黄砂について

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■PM2.5(Particulate Matter 微小粒子状物質)とは
PM2.5とは大気中に浮遊する大きさが2.5μm(マイクロメ-トル)以下の非常に小さな粒子のことです。1μmは1mmの千分の1の大きさです。イメ-ジとしては人の髪毛の太さ1/30程度の大きさです。

■PM2.5の発生メカニズム
PM2.5は物の燃焼により直接排出される場合(一次生成)と、大気中で化学反応により生成される場合(二次生成)があります。
一次生成・・・石炭やコ-クスの燃焼煤煙、砕石場の粉塵、火山の噴煙など
二次生成・・・自動車の排気ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)   
       などが大気中で光やオゾンと反応して生成

■PM2.5と黄砂現象
黄砂現象とはアジア内陸部の砂漠や乾燥地帯から強風により巻き上げられた土壌が偏西風に乗って飛来する現象です。砂漠地帯の増大や大規模な森林伐採などにより黄砂現象は年々増えています。そして巻き上がった黄砂が偏西風に乗り中国大陸上空を通過する際に石炭やコ-クスの燃焼煤煙、自動車の排気ガスから発生したPM2.5が黄砂の表面に付着します。

■PM2.5が健康に及ぼす影響と環境基準
黄砂は10μmの大きさで鼻、咽頭粘膜、上気道に到達してアレルギ-、炎症反応をおこします。PM2.5はさらに肺の奥深くまで到達して喘息、肺炎、呼吸機能低下(慢性閉塞性肺疾患)をおこします。小児や高齢者では重篤な肺炎をおこすこともあります。
PM2.5については1年平均値15μg/㎥以下、1日平均値35μg/㎥以下という環境基準が設定されています。各都道府県は1日の中で早い時間帯に1時間値85μg/㎥を超えた場合、屋外での運動はひかえるように注意喚起を発令しています。

■PM2.5と喫煙の関係
タバコの煙は発がん性の高いニコチン代謝産物、タ-ル、ベンツピレン、アミン類などを含んだPM2.5そのものです。特にフィルタ-を介せず拡がる副流煙は危険です。喫煙所や喫煙可能な飲食店では一時的にPM2.5が300~500μg/㎥以上になることが知られています。すべての人の健康をめざして禁煙をしましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 2月号 2017.02.03
一般財団法人 毎日ドクター

2017年 花粉症情報

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■2017年 スギ花粉・飛散時期
今年のスギ花粉は2月1日より浜松市、静岡市、九州南部などで飛散がはじまり、2月12日からは名古屋市、岐阜市、西日本各地でも飛散がはじまる予想です。

■2017年 スギ花粉・飛散量
花粉飛散量は前年夏の気温、日照時間、降水量に左右されます。東海地方は昨年夏の気温が高く日照時間も長かったため、2016年春よりも160%多く飛散する予想です。一方、昨年多くの台風が通過して降水量が増加した北海道、東日本は花粉飛散量が少なくなる予想です。

■花粉症対策

①天気予報で情報を収集しましょう。急に気温が上がる日や風の強い日は、飛散量が増大します。布団や洗濯物は部屋干しにしましょう。

②通常のマスクやメガネでも鼻腔に侵入する花粉を1/3に減らすことができます。コンタクトレンズに花粉が付着すると結膜炎の原因になります。こまめにコンタクトレンズを洗浄しましょう。

③オフィスや自宅に花粉を持ち込まないようにしましょう。入室前に衣類をよく拂いましょう。集塵機や空気清浄器を活用しましょう。

④午前10時から午後4時までの間は花粉が多く飛散します。ウォ-キング、運動、ペットの散歩、部屋の換気などの時間を工夫しましょう。

⑤花粉症は眼・鼻・咽頭粘膜のアレルギ-反応です。眼科、耳鼻科咽喉科、内科で坑アレルギ-薬(点眼、点鼻、内服)の相談をしましょう。

⑥花粉症がはじまりますと、他の原因(食事、化粧品)でのアレルギ-症状も出やすくなりますので注意しましょう。

⑦花粉症のため鼻閉をおこすと夜間に開口呼吸となり咽頭炎、上気道炎をおこしやすくなります。また、気管支ぜんそくや副鼻腔炎の既往がある方は花粉症により増悪することがあります。早目に医療機関を受診して対策を相談しましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 1月号 2017.01.05
一般財団法人 毎日ドクター

高血圧症の予防について

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■日本高血圧学会からのアドバイス
毎年5月17日は「世界高血圧デ-」と制定されています。日本高血圧学会も5月17日を「高血圧の日」として、高血圧症の予防や治療の啓蒙・普及に努めています。
高血圧は3大死因である癌、心臓病、脳卒中の中で心臓病、脳卒中と密接に関わっています。高血圧はサイレントキラ-と言われており自覚症状に乏しく、重大な健康リスクであるという認識に乏しい方が多くみられます。日本で高血圧症の方は約4000万人おられますが定期的な通院治療をされている方は、その20%で800万人程度と考えられています。企業健診で高血圧を指摘されているにも関わらず、長年放置されている方が大変多い現状です。高血圧症について正しい知識を得て、毎年の健康診断結果から正しいフォロ-を開始していくことが健康寿命を延ばす鍵となります。

■正常血圧の基準値(2014年高血圧症ガイドラインより)
日本高血圧学会が推奨している正常血圧の基準値は以下の通りです。

至適血圧(理想血圧) 120/80未満
正常血圧 120~129/80~84
正常高値 130~139/85~89
75歳以上 140~149/89

■診察室血圧と家庭血圧
外来診療で高血圧を管理する場合、患者さんの緊張状態を考慮して診察室では高くても140/90未満を目標とします。最近は家庭での血圧測定を積極的に指導しており、家庭血圧は平均で135/85未満を目標としています。

■血圧の日内変動
血圧は起床時に高くなります。これは起床時にコ-チゾ-ルというホルモンが分泌され交感神経が目覚めてくることによります。家庭血圧を測る時は起床直後ではなく、起床後に水分を摂り少し体を動かした後、深呼吸をしてから測定しましょう。2週間の平均値も計算してみましょう。

■冬季の血圧上昇
冬季は体温の放出を防ぐため体表の毛細血管は収縮して血圧が高くなることがあります。マフラ-や手袋で保温に努め、体操や散歩などをして血行を良くしましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 12月号 2016.11.25
一般財団法人 毎日ドクター

2016年度 インフルエンザ情報

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■インフルエンザの基礎知識
毎年、冬に流行するインフルエンザは通常の風邪ウイルスとは異なり感染力が強いため、学童では学級単位で、大人では事業所・部署単位で集団感染、集団発症をおこします。感染してから1~2日で発熱(37度~39度)、全身の筋肉痛、倦怠感、吐き気、下痢、食欲低下、脱水症などを引きおこします。また乳幼児では脳炎の合併、高齢者では肺炎の合併も心配されます。
本年は昨年より流行が1ケ月早く12月中旬頃に流行期に入る危険があります。

■インフルエンザの予防接種
日本のインフルエンザ予防接種実施率は30%台後半で欧米の50%台と比較すると低率となっています。インフルエンザは集団感染、集団発症、重症化する危険がありますので是非、予防接種を実施しましょう。本年のインフルエンザワクチンは、インフルエンザA型株2種類(Aカリフォルニア/A香港)とインフルエンザB型株2種類(Bプーケット/Bテキサス)から製造しておりインフルエンザ発症の予防効果が期待できます。

■予防接種のポイント
①医療機関では10月下旬からインフルエンザの予防接種を実施しています。
②本年流行すると想定されるインフルエンザウイルスに対応したワクチンです。
③大人は予防接種1回で十分効果があります。
④予防接種後10日~2週間で免疫を獲得し、約4か月持続します。
⑤予防接種実施にあたっては十分な問診と体温測定をいたします。当日に37.5度以上の発熱がみられると延期になる場合があります。

■インフルエンザの感染を予防しましょう!
①流行期には手洗いとうがいをこまめにしましょう。
②通勤や人ごみの中ではマスクをしましょう。
③加湿によりインフルエンザウイルスの飛散が弱まります。加湿器を使いましょう。
④インフルエンザの予防接種を毎年実施しましょう。
⑤免疫力を落とさないために充分な睡眠とバランスの良い食事を摂りましょう。
⑥残業や休日出勤はひかえて体力を維持しましょう。
⑦体調不良を感じたら体温を測り、医療機関を受診しましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 11月号 2016.11.01
一般財団法人 毎日ドクター

健康診断で最も多い脂質代謝異常に注意しましょう

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■脂質代謝異常とは
脂質代謝とは毎日の食事で摂取するコレステロ-ルや中性脂肪のバランスをいいます。
コレステロ-ルは細胞を構成する材料になったり、ホルモンを作る材料になったりします。中性脂肪は細胞が活動するエネルギ-源となります。

■正常値(mg/dl)
総コレステロ-ル:120~219mg/㎗  中性脂肪:30~149mg/㎗
善玉(HDL)コレステロール:男性40~85mg/㎗ 女性40~95mg/㎗
悪玉(LDL)コレステロ-ル:65~119mg/㎗

■健康診断における傾向
最近は脂質代謝異常の方が急増しており、体重の増加とともに総コレステロ-ル、悪玉コレステロ-ル、中性脂肪の上昇が目立ちます。
悪玉コレステロ-ルの上昇は血管内空に脂の塊であるプラ-クを蓄積させ、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞をひき起こします。
中性脂肪の上昇は内臓・皮下脂肪を増大させて、肝臓機能障害や糖尿病を誘発します。

■脂質代謝異常の対策
①卵料理をひかえましょう。鶏卵は2日に1個を目安としましょう。
②魚卵の食べ過ぎに注意しましょう。子持ちシシャモ、たらこ、イクラ、スルメはコレステロ-ル含有量が多いのでひかえめにしましょう。
③魚や鶏肉を中心に献立をつくり、牛豚のバラ肉、ロ-ス、カルビは少量にしましょう。鳥皮はコレステロ-ル含有量が多いのでひかえめにしましょう。
④緑黄色野菜(トマト、ブロッコリ-、ニンジン、レタス、ピ-マン)や繊維質の多い野菜(アスパラ、ゴ-ヤ、ごぼう、ふき、レンコン)などを先に食べましょう。
⑤飲酒により肝臓で中性脂肪が合成されます。飲酒量は年々減らしていきましょう。
⑥ピ-ナッツ、ア-モンド、落花生、胡麻などは中性脂肪を上昇させます。摂取量を調整しましょう。
⑦朝食はしっかり食べて夕食のボリュ-ムを80%位に減らしましょう。
⑧早食い、ドカ食いは脂質代謝異常と糖代謝異常をまねきます。注意しましょう。
⑨毎日よく歩くようにして消費カロリ-を増やしましょう。
⑩週3回30分程の運動をしましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 10月号 2016.09.30
一般財団法人 毎日ドクター

健康維持の秘訣は血管年齢にあり

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■血管年齢とは
私たちの体は常に新陳代謝を繰り返しており、加齢現象も常に進行しています。
血管年齢は血管の硬さ(CAVI)、血管内空のつまり具合(ABI)から判定します。実年齢と比較することにより加齢現象の進行状態を把握することができます。加齢とともに動脈硬化は進みますが、実年齢よりも血管年齢を5歳から10歳若く保つことが健康維持の秘訣となります。

■血管年齢が実年齢よりも上回る原因
加齢による動脈硬化は避けられない現象ですが、動脈硬化に拍車がかかり血管年齢が実年齢より先行しますと高血圧症、心筋梗塞、脳卒中の危険が格段に高まります。血管年齢が実年齢よりも先行する原因としては

①喫煙
②過度の飲酒
③濃い味付け、塩分の摂りすぎ
④コレステロ-ル(悪玉コレステロ-ル)の上昇
⑤運動不足
⑥肥満、体重増加
⑦高血圧状態の放置
⑧糖尿病予備軍、糖尿病の放置

などがあげられます。毎年の健康診断でチェックをして、内科主治医、産業医、管理栄養士などと相談の上、適切なアドバイスのもとにリスクを減らしていく努力をしましょう。

■血管年齢の測定方法
血管年齢は高血圧症や脂質代謝異常(高コレステロ-ル血症)の疑いがある方は、保険診療で検査を受けることができます。企業健診では検査項目として採用されていないことが多いのでオプション項目として検討されるとよいでしょう。血管年齢は、身長、体重、血圧、心電図の基本デ-タをもとに、両上腕と両下腿に装着するセンサ-から血流速度を検査して判定します。
血管の硬さ(CAVI)が実年齢よりも先行している場合は薄味、塩分制限を心がけてよく歩くようにしましょう。血管内空のつまり具合(ABI)が実年齢よりも先行している場合は悪玉コレステロ-ルの正常化が重要となります。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 9月号 2016.08.31
一般財団法人 毎日ドクター

残暑の疲労回復に梅干を

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■残暑の胃腸は
残暑がきびしいこの時期は夏の疲労や冷たい飲み物などの影響で胃腸障害を起こす方が増えてきます。食欲がなくなったり、お腹が張ったり、軟便が何度も出たり様々な胃腸症状がみられるようになります。冷たい飲み物が急速に胃に流入しますと胃壁の毛細血管は収縮して胃粘膜の血流は低下します。胃酸や胃粘液を分泌する消化管分泌細胞の機能も低下がみられ食後の胃もたれ、膨満感の原因となります。

■梅干の効能
梅干は昔から日本人に縁の深い食品で、さまざまな言い伝えも残されています。弁当に梅干を入れておくと御飯が傷みにくいという話はよく聞きます。また江戸時代には「梅干はその日の難のがれ」ということわざがあり、朝でかける前に梅干を1つ食べておくと、その日は食欲がわき胃腸も快調で風邪もひきにくいとされていました。梅干を想像しただけで唾液が出てきて食欲がわいてきます。

梅干の主成分のクエン酸は強力な殺菌作用があり食品の腐敗を予防します。日の丸弁当やおにぎりの具に梅干を使用することは食中毒予防の効果があります。またクエン酸は体内で発生した疲労物質をすばやく代謝して慢性疲労の蓄積を予防します。細胞の新陳代謝を活性化して胃腸の消化機能を高める効果もみられます。

■梅干はピロリ-菌の活動を弱める
梅干には梅リグナンという成分がふくまれており、日本人に多いピロリ-菌の活動をおさえる効果(静菌作用)があります。

■梅干の塩分
一般的に梅干は塩分量9%以上のものをいいます。それ以下の減塩加工の施されたものは調味梅干といって区別されています。9%の中粒の梅干に含まれる塩分は約1gです。熱中症の予防、食中毒の予防、全身の疲労回復、消化機能の維持のために、1日に1個の梅干は塩分の取りすぎの心配もなく残暑を乗り切るためにお勧めの食材といえるでしょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 8月号 2016.08.02
一般財団法人 毎日ドクター

食中毒の予防について

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■食中毒予防の基本
高温多湿の夏は食中毒が発生しやすくなります。食中毒は毎年1000件~3000件発生しており、患者数は3万人~5万人にのぼります。食中毒予防の原則は食中毒菌を付けない、増やさない、退治することです。

■細菌性食中毒の症状
①腸管出血性大腸菌O‐157
牛の腸に生息している細菌です。牛刺し、内臓の生食は危険です。加熱調理が大切です。感染すると2日前後で激しい腹痛、下痢、血便がおこります。劇症重症化する傾向があります。
②サルモネラ菌
鶏、牛、豚などの腸や鶏卵に生息しています。また河川や下水にも生息しています。犬、猫などのペットから感染することもありますので嗽、手洗いが大切です。感染後6時間から72時間で腹痛、下痢がみられます。
③腸炎ビブリオ
海水に常在している菌で、海水温が20℃以上に上昇すると増殖します。シラス、アジ、サバ、タコ、イカなどの生食から発生します。海水浴後に皮膚の傷から感染することもあります。感染後10時間から20時間で腹痛、下痢が見られます。
④黄色ブドウ球菌
おにぎり、寿司、仕出し弁当などで発生します。皮膚に常在している菌で、調理の際に菌が食品に移行し食品表面で増殖後、毒素を産生します。感染後1時間~5時間と早い時期に腹痛、下痢が見られます。耐熱性毒素のため加熱調理では予防できません。調理人の徹底した手指の消毒と食事前の手洗いが大切です。

■食中毒の予防ポイント
①調理人の手指の消毒と食事前の手洗いをしっかりして食中毒菌を付けない
②食材を買ったら保冷バックを利用して持ち帰る。帰宅後は直ちに冷蔵庫に保管する。冷蔵庫は70%ほどの収蔵にして保冷効果を高めて食中毒菌の増殖を防ぐ
③加熱調理を基本として、調理器具は除菌、消毒を徹底して食中毒菌を退治する
④食中毒が発生した場合は、医療機関を受診して疑わしい食事を報告しましょう。
症状によって便培養、血液検査、点滴、抗生剤投与などがおこなわれます。また2次感染予防のため、自宅のトイレ、台所、タオルなどの除菌、消毒も重要です。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 7月号 2016.06.30
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梅雨時の体調管理について

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

本年も梅雨に入りました。高温多湿のこの時期は体調管理に気をつけましょう。

■屋内や室内での熱中症の予防
私たちは発汗作用で汗をかき、その気化熱により体表温度を調節しています。高温、多湿、無風の状態では発汗作用が低下して体表温度が下がりにくくなります。この時期はこまめな水分補給が最も大切ですが、ここ数年では屋外での熱中症よりも屋内や室内での熱中症が多く発生しています。屋内や室内での熱中症は体がだるい、筋肉が突っ張る、頭痛を感じる等、軽症の熱中症が多くみられます。
対策は
①サ-キュレ-タ-、扇風機を利用して屋内や室内の風通しを良くすること。 
②普段から運動を心がけて汗をかきやすい体にしておくことが大切です。

■梅雨時の運動
日頃から運動を心がけている方は発汗作用が優れており、熱中症を発症する危険は下がります。この時期の運動は脱水症や筋肉疲労を伴いやすいので注意が必要です。いきなり運動を開始するのではなく、少し水分を補給して体操やストレッチを十分おこない、ウォ-ミングアップをしっかりしましょう。運動はゆっくり軽めの負荷から徐々にペ-スを上げていきましょう。運動のピ-ク時でも会話が出来る程度の負荷が理想です。
梅雨時の散歩やジョギングは額にうっすらと汗がにじむ程度で十分です。目安としては30分程がお勧めです。運動終了後もしっかり体操をして筋肉をほぐしましょう。運動中や運動終了後もこまめに水分を補給して、運動終了後に尿が出ることが重要です。排尿により体内の疲労物質が排泄され、筋肉のトラブルを予防します。疲れや筋肉疲労をとるためにはシャワ-だけではなく温めの温度での半身浴や、のんびり入浴も有効です。発汗作用が亢進して体表温度のコントロ―ルも良好になります。本格的な真夏が来る前に是非、汗のかきやすい体作りをしましょう。

■夏季の早朝は心筋梗塞や脳梗塞が発症しやすい
これから暑さが増してきますと夜間睡眠中も汗をかきます。夏季では早朝4時から6時にかけて体内の脱水傾向が強まります。脱水傾向が強まりますと血液は濃縮をおこして血栓症の危険が高まります。心臓の冠動脈で血栓症がおきれば心筋梗塞となります。又、高齢の方では心房細動などの不整脈により脳血管に血栓が流れ、脳梗塞を発症しやすくなります。日中からこまめに水分を補給すると同時に、夜間も枕元にペットボトルを置いて一口から二口程度を時々補給しましょう。

 
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