医療トピックス トピックス
毎日ドクタ- 健康かわら版 9月号 2018.08.30
一般財団法人 毎日ドクター

― 酷暑で弱った胃腸を整えましょう ―

 

毎日ドクタ-理事長 産業医  山田正樹
管理栄養士 糖尿病療養指導士 飛弾恵美子

 

酷暑で弱った胃腸

今年は酷暑が続いたため熱中症や、倦怠感を訴える方が大変多くみられました。また、これからは夏の疲労や冷たい飲み物などの影響で胃腸障害を起こす方が増えてきます。食欲がなくなったり、お腹が張ったり、軟便になったり様々な胃腸症状がみられるようになります。冷たい飲み物が急速に胃に流入しますと胃壁の毛細血管は収縮して胃粘膜の血流は低下します。さらには胃酸や胃粘液を分泌する消化管の細胞機能も低下して胃もたれ、膨満感、軟便の原因となります。今回は酷暑で弱った胃腸の機能を改善する食材を紹介します。

梅干で食欲、消化機能アップ

梅干は条件反射により唾液の分泌を高め胃腸の蠕動運動を活発にします。梅干の主成分のクエン酸は疲労回復作用や殺菌作用があり、疲れた胃腸機能を回復させて食中毒予防効果を発揮します。また、梅干には梅リグナンという成分がふくまれており萎縮性胃炎の原因となるピロリ-菌の活動をおさえる効果(静菌作用)もあります。

モズク、メカブやオクラで胃粘膜を保護

モズク、メカブに含まれるヌルヌル成分であるフコダインやオクラに含まれるネバネバ成分であるムチンは疲れた胃粘膜を保護して食べ物による刺激を穏やかにします。胃もたれ、膨満感の予防に効果を発揮します。

キャベツで胃粘膜を修復

キャベツに含まれているビタミンUは炎症をおこした胃粘膜を早く修復する効果があります。ビタミンUは水溶性ビタミンですので、生キャベツや千切りキャベツで摂取するのがおすすめです。

ヨ-グルトや発酵食品で腸内細菌を調整

ヨ-グルトや発酵食品(味噌、納豆、つけもの、かす漬け等)は腸内善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌を調整します。腸内善玉菌が調整されると栄養吸収や水分吸収が良好になり排便も良好になります。

食べ方にも工夫を

冷たい飲み物はそろそろ控えましょう。食事はよく噛んでゆっくり食べましょう。

ゆっくり時間をかけて食べることにより胃腸の調子が把握でき、消化吸収の負担が減ります。また野菜を先に食べることにより食後の急激な血糖値上昇を穏やかにして糖尿病を予防する効果も現れます。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 8月号 2018.07.27
一般財団法人 毎日ドクター

夏型過敏性肺炎

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■夏型過敏性肺炎とは
夏型過敏性肺炎とは締め切った室内でエアコンを多用する夏場にみられる肺炎で、痰を伴わない乾いた咳や微熱が特徴です。通常の夏風邪とは異なり、いったん軽快した後も何度も症状が再発します。

■夏型過敏性肺炎の原因
原因は細菌やウイルスではなく、アレルギ-性の炎症を引き起こす抗原を吸い込む事により発症します。抗原として最も多いものはトリコスポロンというカビが放出するカビ胞子です。トリコスポロンというカビは古くなった木材、畳、湿気の多いキッチン周り、浴槽、洗濯機の床面などに発生します。また梅雨が明けた夏場に締め切った室内で長時間エアコンを使用するとエアコン内部にも発生します。

■夏型過敏性肺炎の特徴
以下に夏型過敏性肺炎の特徴をあげます。
①4月から10月に多い。特に梅雨明けの時期に急増する。
②40歳以上の方に多い。喫煙者は症状が長引く。
③痰を伴わない乾いた咳と微熱が長引く。
④風邪薬でいったん軽快しても再発しやすい。
⑤特定の場所(自宅、職場)で症状が増悪する。
⑥長期間罹患すると肺が固くなり日常生活でも息切れ症状が出る。

■夏型過敏性肺炎の予防、対策
以下に夏型過敏性肺炎の予防、対策をあげます。
①古くなった木材や畳は取り換える。
②湿気の多いキッチン、浴槽、洗濯機の床面はこまめに掃除してカビの発生を防ぐ。
③エアコンの掃除をこまめにする。
④夏季のエアコン使用時も時々換気をする。
⑤喫煙により夏型過敏性肺炎は増悪するので1日でも早く禁煙をする。
⑥咳や微熱などの風邪症状が市販薬でいったん治っても何度も再発する時は病院で相談をする。症状が出やすい環境がないか自己チェックをする。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 7月号 2018.07.04
一般財団法人 毎日ドクター

梅雨時の体調管理のポイント

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■通勤電車内 室内での軽症熱中症
梅雨時は高温多湿の環境となります。加えて満員の通勤電車内は冷房の効き方にバラつきがあるため不快な蒸し暑さとなります。私たちは発汗作用で汗をかき、その気化熱により体表温度を調節していますので高温多湿の状態では発汗作用が低下して体表温度が下がりにくくなります。梅雨時は眩暈、頭痛、立ちくらみといった軽症熱中症がよく発生します。起床後に頭痛や倦怠感を感じたり、通勤電車内で気分不快を感じた場合は軽症熱中症(自律神経失調)が疑われます。対策として普段から運動をして汗をかきやすいからだにしておくこと、ゆったり半身浴をして汗を出すこと、オフィスで座りっぱなしにならず立ったり座ったりよく動くこと、団扇や扇子で頚部を扇いでク-リングすること、こまめに水分を補給することなどが大切です。

■梅雨時の早朝は脳梗塞がおきやすい
梅雨時の不快な蒸し暑さのため冷房の効いた室内で過ごすことが多くなると、活動量が低下して血流は停滞します。血流が停滞すると血栓が発生しやすくなります。梅雨時にこまめな水分補給を怠り脱水経口になっていると、血管内で発生した血栓が脳血管に流れこみ脳梗塞を起こしやすくなります。対策としてはよく歩きこまめな水分補給をしましょう。就寝中も枕もとにペットボトルを置いて一口でも水分補給を心がけましょう。

■紫外線による慢性疲労
梅雨時から初夏にかけては紫外線量も増大します。曇りの日でも紫外線は地表に届きますので油断しないようにしましょう。紫外線はビタミンDを活性化させて骨粗鬆症を予防しますが、過度の紫外線は体の疲労、酸化、発癌性を高めます。帽子、日傘、UⅤカットの化粧品などを利用しましょう。また紫外線は眼底の網膜からも吸収されて全身疲労の原因となりますので、休日の外出にはUⅤカット仕様のサングラスなどを利用しましょう。レンズの色が濃いサングラスは瞳孔が拡大して眼底から紫外線を吸収しやすいので、うっすらと瞳が見える程度の濃さのレンズがお勧めです。

■冷たい飲み物はほどほどに
冷たい飲み物を毎日摂取していますと胃腸の消化吸収能力が低下して食欲低下、胃もたれ、軟便、下痢などをおこします。また、普段は平気な食べ物やボリュ-ムでも胃腸が健全でないと急性胃腸炎をおこすことがあります。冷たい飲み物やキンキンに冷えたビ-ルなどの飲みすぎに注意をしましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 6月号 2018.06.13
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ヘルペス感染症の正しい知識を

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■ヘルペスとは
ヘルペスはウイルスの一種で単純ヘルペスⅠ型、単純ヘルペスⅡ型、帯状疱疹などに分類されます。40歳代までに約70パーセントの人が感染しています。ヘルペスはいったん感染すると微量なウイルスが顔面の三叉神経節に潜伏感染します。

■ヘルペス発症のメカニズム
私たちの体力や免疫力が健常な時は、顔面の三叉神経節に潜伏感染しているヘルペスウイルスは増殖できず悪さはしません。けれども睡眠不足、多忙、ストレス、飲みすぎ、風邪、重症疾患などで体力や免疫力が落ちているとヘルペスウイルスは増殖をはじめて瞼、鼻、唇周囲に発赤や水泡をおこします。ヘルペスはギリシャ語の這う、這い出すという意味が語源といわれています。

■ヘルペスの症状と治療
ヘルペスウイルスは増殖すると三叉神経が枝分かれしている瞼、鼻、唇周囲の皮膚粘膜に発赤や水泡をおこします。水泡の中にはヘルペスウイルスが含まれていますので破れると周囲に症状が拡大します。まれに角膜炎、視力低下、脳炎を合併することがありますので早めに皮膚科、内科を受診して局所の治療をすると同時に体力や免疫力低下の原因を調べましょう。

■帯状疱疹はヘルペスウイルス重症感染
帯状疱疹はヘルペスウイルスの一種ですが症状は重症です。胸部、脇、背中、顔面などに最初はピリピリとした痛みがおこり、次に赤い発疹がみられます。痛みは強くなり3日後あたりで水泡が帯状に出現します。早期に治療をしないと痛みの後遺症が残りますので直ちに皮膚科、内科を受診しましょう。

■紫外線でヘルペス発症増大
夏の紫外線は皮膚表面の免疫をコントロールしているランゲルハンス細胞の機能を低下させます。夏のレジャー後に疲れと日焼けによりヘルペスが発症しやすくなります。無理な計画で疲れをおこさないように注意して紫外線対策をしっかりしましょう。

■免疫力をキープしてヘルペスを予防
ヘルペスは私たちの免疫力が低下していると発症しやすくなります。ヘルペス発症の有無は免疫力のバロメーターと言えます。日頃から良質な睡眠をとる、多忙な生活をしない、ストレスを溜めない、飲みすぎない、様々な病気の早期発見、紫外線対策などを心がけていきましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 5月号 2018.05.02
一般財団法人 毎日ドクター

紫外線の健康被害について

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■紫外線とオゾンホ-ルについて
紫外線とは地球に到達する太陽光線のうち、波長が短くエネルギ-の高い不可視光線のことです。
太陽光線は波長の短いものから紫外線、可視光線、赤外線に分類されます。紫外線にはA波、B波、C波がありオゾン層を通過して地上にとどくのはA波とB波です(A波が99%)。
化学物質のフロンやハロンが大量に大気中に排出されますと一酸化窒素や塩素によりオゾン層の破壊がすすみ、オゾンホ-ルが形成されます。オゾンホ-ルが拡大しますと地上にとどく紫外線量は増大して皮膚がん、白内障のリスクが上昇します。地上に到達する紫外線量が10%増大しますと皮膚がんの発症は女性で16%、男性で19%上昇すると報告されています。

■紫外線の健康被害について
紫外線A波は表皮を通過して真皮まで到達して肌を黒くさせるサンタン現象をひき起こします。大量に浴びると真皮のコラ-ゲンを破壊して皮膚の老化をすすめます。また真皮のDNAを破壊して皮膚がんの発症リスクを高めます。
紫外線B波は真皮までは到達しませんがエネルギ-量が高いのでA波より有害です。表皮において肌を赤くするサンバ-ン現象をおこします。大量に浴びると皮膚がんや白内障の発症リスクが高まります。

■紫外線の健康効果
適量の紫外線は細胞の新陳代謝を良好にします。
またビタミンDを活性化させ骨粗鬆症を予防します。1日30分から1時間程度の散歩が至適紫外線量です。

■紫外線量について
年間の紫外線量を比較すると4月頃から上昇して7月~8月がピ-クとなります。天候との関係では薄曇りの日は晴天の日と殆ど変わらない紫外線量となりますので注意しましょう。
反射による紫外線量増大は、雪原>海面>アスファルト>芝生の順となります。

■紫外線対策について
天気予報の紫外線情報を参考にして帽子、日傘、UVカットサングラス、長袖シャツ、日焼け止めクリ-ムなどを利用して紫外線対策をしましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 4月号 2018.04.03
一般財団法人 毎日ドクター

戦国武将の死因予測から学ぶ

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■戦国武将の死因予測

武田信玄 享年53歳(1520年~1573年)
京を目指し三方ヶ原で徳川家康を打ち負かすも吐血により体調不良となり上洛を断念。甲斐への帰国途中で亡くなる。進行胃癌による吐血が考えられる。乗馬や鷹狩りなどをして常に体を鍛えていたが戦乱のストレス、肉体疲労は相当のレベルであった。

上杉謙信 享年49歳(1529年~1578年)
自らを毘沙門天の化身とし戦乱を治める軍神となり合戦の日々を送った。越後の豪雪地で岩堂に入り経を唱える等ストイックな性格で毎晩大量飲酒をしていた。日頃から血圧が高く何度も軽症脳梗塞をおこしていた。織田軍との決戦の際に陣中の厠において重症脳梗塞を発症。意識消失のまま亡くなった。

織田信長 享年49歳(1533年~1582年)
先見の明と決断力で天下統一を目指したが本能寺で明智光秀の謀反に合い自害した。既成概念にとらわれない考え方や統治が重臣たちとの間に溝を生み出していた。

豊臣秀吉 享年62歳(1536年~1598年)
織田信長亡き後に天下を統一して太閤秀吉となる。天下人に近づく頃から食生活が贅沢になった。塩分味付けの濃い食事を好み晩年は肝臓、腎臓障害よる中毒物質から脳症を合併して人格障害をおこす。末期は摂食障害による急激な体重減少の記録があり消化器系の癌による死亡が考えられる。

徳川家康 享年73歳(1543年~1616年)
信長や秀吉を間近で観察して健康長寿の必要性を痛感する。自ら漢方薬を煎じて健康に留意していた。戦国武将の中では驚く程に長生きしたが晩年は腹痛に悩まされた。御天医の診たては信用せず自身で煎じた漢方薬を飲んでいたと記録がある。食道癌、胃癌による死亡が考えられる。

■戦国武将の死因予測から学ぶ
戦国時代の死因第1位は肺炎や肺結核などの呼吸器感染症でした。2位が心不全、3位が脳卒中、4位が癌と考えられています。戦国武将の生き様からは精神的ストレスや肉体疲労の蓄積のため癌から体を守るNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性が低下していたと考えられ、多くの武将達は癌で亡くなっています。
現代の死因第1位は癌です。癌細胞の増殖を抑えるこのNK細胞の活性を維持することが大切です。ストレス軽減、長時間勤務是正、良質な睡眠、食物繊維の豊富な食べ物を摂ることによりNK細胞の活性を維持しましょう。毎年、健康診断や二次検査を必ず受けて癌を早期に発見しましょう。高血圧は予備軍の段階で塩分制限や適度な運動を開始しましょう。動物性脂肪の多い食事や大量飲酒は肝機能障害、脂質代謝異常、糖尿病、腎機能障害の原因となります。過食に注意して節酒しましょう。ストレスの少ない風通しの良い職場環境を目指してコミュニケーションは笑顔と挨拶から始めましょう。また、『貴方の当たり前と私の当たり前は微妙に違う。それを当り前にしましょう。』という考え方でお互いをリスペクトした所から始めましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 3月号 2018.02.27
一般財団法人 毎日ドクター

腸内フローラを整えよう!

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■腸内フローラとは
私たちの小腸や大腸には600兆個以上の様々な腸内細菌が生息しています。顕微鏡で観察するとそれぞれの腸内細菌がグループごとに、あたかも植物が群生しているかのように見えることから腸内フローラ(フローラ=花畑)と呼ばれています。またフローラの語源はローマ神話に登場する春と花と豊穣の女神フローラと言われています。

■腸内細菌の種類
腸内細菌には善玉菌のビフィズス菌、乳酸菌等と悪玉菌の有毒株大腸菌、ウエルシュ菌、ブドウ球菌等があります。またどちらの作用も合わせ持つ日和見菌の無毒株大腸菌、バクテロイデス、連鎖球菌等も存在します。理想のバランスは善玉菌2対悪玉菌1対日和見菌7の割合です。

■腸内善玉菌は癌を予防する作用あり
善玉菌はビタミンの合成、消化吸収の手助け、感染の防御等の働きをします。また悪玉菌の増殖を抑制して悪玉菌が産生する癌細胞刺激因子を除去する働きをします。この働きにより善玉菌は大腸癌をはじめとして全ての癌の発育を予防するナチュラルキラー細胞の活性を高めて癌を予防する働きがあります。

■腸内善玉菌を増やそう
善玉菌を増やして腸内フローラを整えましょう。善玉菌を増やす食べ物としてヨーグルト、食物繊維の豊富な野菜(ごぼう、蓮根、アスパラガス、ほうれん草、小松菜等)、キノコ、昆布、メカブ、味噌、豆腐、納豆、バナナ等がおすすめです。

■アレルギーの予防
スギ、ヒノキによる花粉症の季節となりました。花粉症は眼や鼻の粘膜の過敏なアレルギー反応です。腸内細菌のバランスを整えることによって様々な過敏なアレルギー反応を軽減することが期待できます。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 2月号 2018.01.26
一般財団法人 毎日ドクター

ピロリ菌感染症について

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■ピロリ菌の感染経路
ピロリ菌は正式名称をヘリコバクタ-・ピロリ菌といいます。約30年前に発見されたばかりの細菌です。自然界の土壌や沼地に生息しており人体には水や食べ物を介して感染すると考えられています。上下水道が十分に完備されていなかった世代に感染率が高く、50歳以上の世代では50%以上が感染しています。上下水道が完備されている30歳以下の世代では20%以下の感染率です。

■ピロリ菌に感染すると
感染したピロリ菌は胃粘膜に到達して生息します。胃は酸性濃度の高い胃酸を分泌して侵入してきた細菌や毒素を分解して人体を守っていますが、ピロリ菌はアンモニアを作り出す機能を持っているため、胃酸を中和しながら生息環境を作り出しています。ピロリ菌に感染した胃粘膜は慢性的な炎症反応を繰り返して萎縮性胃炎の状態となります。萎縮性胃炎が長期間に及ぶと胃粘膜に変性が始まり前がん状態となり、やがて胃がん細胞出現と進んでいきます。

■ピロリ菌の検査方法
人体にピロリ菌が侵入すると免疫反応によりピロリ菌抗体が産生されます。現在では検尿や血液検査でピロリ菌に対する抗体の有無を調べることができます。
しかしながら実際には胃粘膜に萎縮性変化がみられるかどうかが重要ですのでバリウムによる胃の画像検査や内視鏡による精密検査が大切です。
毎日ドクタ-ではNBI機能を搭載した胃内視鏡検査を本年4月より開始します。NBI機能とは波長の短い光を組み合わせて胃の粘膜に照射すると、前がん状態の荒れている粘膜が黄緑色に発色する原理を利用して、胃粘膜の状態を適確に把握して病理検査を行うシステムです。前がん状態や早期胃がんの発見に有効です。

■ピロリ菌の除菌
WHOは1994年にピロリ菌は胃がんのリスクであると認定しました。ピロリ菌感染者が必ず胃がんになるわけではありませんが、胃がん患者のほとんどはピロリ菌が陽性でした。現在は保険診療でピロリ菌に対する除菌治療ができます。除菌に成功すると胃がんの発症リスクが確実に低下しますが、除菌年齢が遅いと除菌後の胃がん発症もおこりますので若い年齢での除菌治療が推奨されています。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 1月号 2018.01.05
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月曜の朝は普段より血圧が上がります!ご用心を!

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■月曜の朝は緊張で血圧が上がります
血圧が上がる原因として ①緊張 ②寒さ ③過度な運動 ④ストレスなどがあげられます。特に月曜の朝は週の始めの為、普段より緊張感が増しています。緊張感が増すと自立神経の1つである交感神経が興奮してアドレナリンの分泌が高まります。アドレナリンにより血管は収縮をおこして血圧は上昇します。また心拍数も増加します。

■月曜の朝に高血圧を起こす要因
起床後しばらくは全身の細胞が目覚めるために、血圧は日中より高くなっています。月曜の朝は、この起床時の血圧上昇に加えて、月曜の朝特有の緊張感、薄着のままで新聞を取りに行くような行動、慌てて電車に乗る行動、月曜の朝一番の会議などの要因が加わり更に血圧が高くなっています。

■Peaceful Mondayを
働き方改善をめざしてPremium Fridayが設定されましたが中々有効に活用されていません。安全な職場環境をめざすためには今回のテ-マである月曜の朝に注目することが大切です。月曜の朝を穏やかに、ゆとりを持って、ソフトランディングすることが重要です。冬の月曜の朝は心筋梗塞や脳卒中がもっとも多く発症する時間帯です。Peaceful Mondayを心がけましょう!

■心臓の負担度を測る指標・ダブルプロダクト(DP)
心臓に危険な負荷がかかっていないかを診るダブルプロダクト(DP)という指標があります。収縮期血圧(上の血圧)×心拍数で計算します。通常の血圧が130/80 心拍数が70/分であれば130×70でダブルプロダクト(DP)は9100となります。月曜の朝に緊張して血圧が150/90 心拍数が100/分に上がっていると150×100でダブルプロダクト(DP)は15000となります。ダブルプロダクト(DP)の急激な上昇は心筋の酸素欠乏を招き心筋梗塞のリスクを高めます。月曜の朝は軽めの体操、深呼吸をして時間に余裕を持って、ゆったりといきましょう。通勤でガムを噛む、会社に着いてからネクタイをするなどソフトランディングを工夫しましょう。又、月曜の朝一番に緊張する会議は控えて、開始時間を工夫しましょう。

 
毎日ドクタ- 健康かわら版 12月号 2017.12.04
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冬季は呼吸器感染症に注意をしましょう! 肺炎は日本人の死亡原因の第3位!

産業医・毎日ドクタ-理事長 山田正樹

■風邪とインフルエンザと肺炎の違い
風邪は空気中の風邪ウイルスが呼吸によって体内に侵入して、鼻や喉の粘膜に炎症を引き起こすことによって発症します。インフルエンザは一般的な風邪より感染力が高く、高熱や全身倦怠などの激烈な症状を伴います。これに対して肺炎は空気中のウイルスや細菌が肺の奥の肺胞に侵入して炎症を引き起こします。肺炎になると胸痛、高熱、息切れ、激しいせき込み、黄色痰などがみられます。肺炎を起こすと肺胞における酸素と二酸化炭素のガス交換が妨げられるため呼吸困難が起こり、高齢者では死に至る場合もあ
ります。

■肺炎は日本人の死亡原因の第3位
冬季における風邪症候群が治り切らず肺炎に移行する要因として
①長時間残業や屋外作業による体力の消耗
②喫煙による肺機能の低下
③糖尿病などの慢性疾患による免疫力低下
④高齢による免疫力低下
などが考えられます。現在、肺炎は日本における死亡原因の第3位となっています。

■風邪、インフルエンザ、肺炎の予防・治療
風邪、インフルエンザ、肺炎の予防には
①手洗いやうがいをこまめに行う
②人ごみではマスクをつける
③睡眠を十分とり疲労回復をはかる
④バランスのよい食事を摂り、たんぱく質やビタミンを補充する
⑤部屋を加湿する
ことが大切です。
治療では、風邪症状が1週間以上治らなかった場合や38度近い発熱が見られる時には早めに内科受診をして治療を開始することが大切です。高齢者の風邪、インフルエンザ、肺炎は高熱が出ないこともありますので注意が必要です。

■インフルエンザ、肺炎球菌に対する予防接種を受けましょう
本年はインフルエンザワクチンの供給率が低下しているため、予防接種が中々受けられない状況となっています。12月になると供給率が安定してきますので是非、予防接種を受けましょう。また重症肺炎を引き起こす肺炎球菌に対して、65歳以上の方は国の補助で予防接種を行うことができます。一回予防接種を受けますと5年間有効です。ぜひ予防接種を受けましょう。

 
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